2015年05月09日(土)
花芽分化 [寒蘭の勧め(旧)]
花芽分化について質問があったのでまとめてみた。
寒蘭の花芽分化についてはわからないことも多いが、
下のような説明で概ね合っていると思う。
グーグルで「花芽分化」を検索するとこのページが一番先に出てきた。
どこをみてもこのような説明なので・・・・
なかなかわからないのでイラストを作ってみた。
バルブを「やかん」に例えてみると理解しやすい。
バルブが大きくなってその中に十分な養分が貯まって初めて花が咲く。
山苗を作っているとわかるが3、4年ではなかなか花は付かない。
多くが6,7年以上かかっている。
これは内的要因としてバルブが一定の大きさ以上になり、さらにその中に花芽を付けるに十分な養分が蓄えられなくてはならないからだ。
私は寒蘭の花芽分化時期は多くの蘭類と同様6、7月頃だと思っていた。しかしながら今の栽培方法を行っている中で5月の下旬、早ければ中旬には花芽が出来ているように思うようになった。遅くとも夏至までにはほとんどが完成しているようだ。
おそらく外的要因として長日に向かう環境が影響してくるからだと思う。
一方でこの時期花芽分化を妨げる働きをするものがある。
それは新芽の成長だ。
イラストのようにせっかく養分が満たされそうになっているのに葉芽が伸長してくるとそちらに栄養を取られてしまう。注ぎ口の壊れたやかんのように花芽分化にたりる養分が貯まらなくなるのだ。
対策としては言うまでも無く、大きなバルブにして新芽が少々伸びても養分が足りるようにすることだ。
山出し5年目辺りの微妙な株は、まずは新芽は1つにすることだ。
それと浮かれて早く芽を出させ過ぎないこと、花芽分化してから芽が出るのがベストだ。
Posted by woods at 2015年05月09日(土) 14時03分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 3 )
コメント
お早うございます。
新芽の出る方角についてはまったく考えたことがなかったです。一定の法則があるのでしょうか。
気がけて見てみます。
思った所に新芽を出せれば、葉姿作りが楽になり良いですね。鉢の向きと、出させたい位置に水ゴケを置くぐらいで何とかなると面白いです。
一昨日の第一蘭舎の蘭の紹介文中に「芽は早く伸びてくるのを喜ぶ人が多いが、花のためには早く大きくならない方が良い。特に未開花株は・・・」があり、その意味がよくわからなかったのですが、本日のバルブを「やかん」に例えての説明で理解できました。図解入りの説明はさすがですね。
さて、我が蘭舎では、新芽が生えてくる場所は、鉢の中で北西部分が多いように感じています。この場所は日陰になる所です。その理由はまったくわかりませんが。タケノコは日のあたらない北斜面に生えてくるものがよい。山林の生育も、日の当たらない北斜面がよい。南斜面の杉や檜は、日が当たって土が乾燥し、木の寸が伸びません。長い材が取れません。蘭の新芽が出てくる位置とタケノコや山林の話とは関係ないことのようですが。
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