2022年04月18日(月)
芽時期
代わり映えしませんが今日の第三蘭舎です。
寒蘭はこの時期が一番見栄えが悪い。先日黄色くなったバックの葉を剪除したが、また黄色いのが目立ってきた。
伸びてきた芽もあるが、数は少ない。
こんな芽もあった。即切り取った。
毎年のことだが、この時期「今年は芽の出が遅いことないか」とか言われる。早い芽もある中で知らん顔している株が多いからだろうが、決して今年遅いわけではない。寒蘭の性質から本来の芽時期はまだまだ先なのだからだ。
この画像はアメダスデータをグラフにしたもの。
四万十市中村の最高気温(オレンジ)と平均気温(青)と最低気温(白)の半旬別の年間推移だ。最初の画像が2021年。次の画像は平年値だ。
寒蘭の芽は親バルブが張ってきてある程度栄養状態が整うことで出芽する。しかしながら気温が低いと分化しない。春先はある一定の温度に達しないと芽は出てこない。自分はそれは最低温度が15℃、平均気温で20℃くらいになる時期だとだと考えている。その気温になるのは5月下旬だ。温室だと幾分は早くなる。
そんなことを言ってもこの時期に新芽が伸びているじゃないかと言われそうだが、今伸びている芽は秋に分化した芽になる。秋も寒くなる前に葉が十分に展開しバルブが充実してくると新芽の元が分化する。分化する温度は最低気温15℃平均気温20℃以上なので10月の中旬が限度となる。それまでに十分成長した新芽のみ次の新芽の元が出来る。蘭舎が暖かいと冬の間も伸長して早くから地上に出てくるが、気温が低いと春先になってしまう。
葉芽も花芽も基本的には同じで同じようなタイミングで分化している。ただし花芽はバルブの栄養状態にシビアに影響を受ける。葉芽はバックバルブ1つでも出てくるが花芽は十分に充実した親株が3芽は必要だ(同時に新芽が出る場合)。
Posted by woods at 2022年04月18日(月) 08時13分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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