2019年03月21日(木)
炭そ病? [最近の蘭舎(旧)]
右の画像の葉は下の画像の株からちぎったものです。
調べていないのではっきり言い切れませんが、症状的には炭そ病です。
今朝気がついたが典型的な炭そ病の出方で一気に症状がでてた。近いうちに農薬散布しないとと思った。ただし今日第一蘭舎でこんなに症状の出ていた株はこの株くらいだった。
この株の4,5年生バックバルブの葉先。昨年と一昨年、その前は出ていない。
炭そ病の系統はいくつかあって株を枯らしてしまうくらい強毒のもは幼木を立ち枯れで枯らしている。こちらは弱毒のものだと考えられる。葉先が弱った株に見られる。
画像は上の株の根。色が所々茶黒くなっているが腐ったり痛んだところは無い。ただ何となく生気が無い。
こういう根を顕微鏡で見てみても炭そ病菌は見つからない。たとえ炭そ病にかかっていても表面には出てきにくのだろう。
20年くらい前になるが、炭そ病で蘭を枯らすブームがあった。
それまで効いていた農薬が効かない炭そ病が蘭作りの間に広まり蔓延したからだ。
今では懐かしいが、そのとき自分は寒蘭作りが終わってしまうのではないかと思うくらいの衝撃だった。それから徹底して防除してきたので今ではその手の炭そ病はほとんど見られなくなっている。
こちらは平成25年7月に山引きした蘭。
鉢いっぱいになっていたので植え替えたが、
なんとホルモンもしっかり生きていた。
根の一本も痛んだところが無く色も白い。
バック2芽を外した。右端が平成25年の7月に山引きしたホルモン苗だ。左端が7芽あるので、6年で8芽増えたことになる。昨年花も咲いた。
上の炭そ病の株と下の株の違いは、上はあまり防除を積極的にやっていなかった方から入れた苗で炭そ病の脅威に常にさらされていたような苗であること。下は自分の山採りで炭そ病にかかる恐れのなかった環境で育った苗であることだ。
自分は炭そ病に効果のある農薬を適宜に散布し防除してきた自負があるが、上の方はたまの防除も炭そ病に効かない農薬ばかり散布していたようだ。
今回紹介した症状は過去に感染したものが何年も経過して古い葉に出ているものだ。感染源になるので可能ならバックは早めに外し、枯れた葉先は剪除することを勧める。
Posted by woods at 2019年03月21日(木) 10時27分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 4 )
コメント
Lee MKさん
苗の時や新芽が出るときに感染させないことが肝心で、症状が見えてから治療することは難しいです。予防については過去記事で何度も紹介しているのでそちらを参照してください。炭そ病で検索すると出てくると思います。
katsuya さん
この手の炭そ病は幼木期に感染し、寒蘭の生育が良いと潜在化し何年も経って生育が悪くなったときに発症しているようです。寒蘭では最も一般的な病気で感染源は至る所にあります。どこで感染しているのか判りませんが、肝心なことは感染した苗は自分の蘭舎に入れないことです。
私は、同じ症状が数株で表示されます。1、2年週は表示されませんが、3,4年以上の株から現れ始めます。病気の症状も同じです。治療を行うことができる方法を知っていたらします。
こんにちわ。一枚目の写真ですが、この間質問させていただいた枯れ方と似ています。私のところは4・3年生のバックバルブの葉先付近に見られていました。現在は葉先を切除済みです。去年の花時期には確認できなかったので、それ以降に発症したものと思われます。因みにこの株はバックに新芽1つのものを買っていたもので、比較的作上がりに育ってきたのですが急にこんなこともあるのですね。
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