2020年06月30日(火)
花芽分化期後の管理 [最近の蘭舎(旧)]
今日で6月も終わりですね。ブログが滞って申し訳ないです。
夏至が来て少し頑張って作業をしようと思っていたが、体調を崩してしまっていました。
曇りがちな天気の中ゴルフに誘われて行ったのだが、18番ホールで土砂降りとなり濡れて帰ってきた。その晩熱が出て3日ほど寝込んでしまった。今は体調も良く今日は一日蘭の世話をしていた。
この時期も私が植え替えをしているのは誰も知っていると思うが、いくつか理由があって植え替えしている。
一つは花芽分化期には花が付くような株は触りたくなく、しっかり花芽分化した後にいろんな手当をしたいと思っているからだ。
その期間は夏至(今年は6月21日)から約1ヶ月、土曜の丑の日(今年は7月21日)までだ。出来るなら梅雨明けまでかな。
何をしているかと言うと植え替えだが、植え替えにもいろいろ理由がある。
この蘭は新芽がぞれのバルブについているが、小さい。なぜなのだろうと見ることにした。
昨年の12月、約6ヶ月前に親株から2芽外したものだった。
芽の出が遅いのはそのせいもある。
根も少ない。1本は株分けの時外れていたのか腐っていた。新しい根が何本か出ていて心配するほどではなかった。
根は先端以外はかなり黒い。これを根が悪いと思ってしまう人も多いが、摘まんで堅ければ問題ない。山採り直後やよく根を消毒していた蘭では白い物が多いが、年数が経てば、根圏微生物が相対的に多くなりその活動の結果として根被に微生物由来の有機物(死骸)が蓄積していく。微生物は蘭菌もだが、鉢植えの蘭の場合バックバルブ(この場合親株という意味)から新芽の根に移行することがほとんどだ。
この株は元の鉢に元の土で植え戻した。
【ホルモン苗以外はどんな芽も親バルブから芽が出る。根を下ろす時期、親株にくっついているため親株の根が近くにある。親株の根圏微生物が我先へと新根を餌食とする。そのため微生物相(微生物の種類や量、割合など)は相続するように子に伝わっていく。根圏微生物相の善し悪しで新芽の成長は違ってくる。当然この中に病気を起こす微生物も存在する。蘭菌も親が良い系統を持っていると新芽の成長は良い。】
こちらは新芽が昨年の芽から出ずにその前のバルブから出ていた。また昨年のバルブが黒変していた。
新しい根(白い根)が数本でているが、古い根はカスカスで中身のない根になっていた。上の黒変した根は根腐れの原因がわからないが、下の2本は特徴のある傷み方をしていた。
袴が発育初期に黒褐変〜枯死するのは亜硝酸ガス障害の可能性がある。
新しい根が健全であると言うことは今の環境は問題ないと言うことだ。
取りあえず悪い根を剪除した。昨年の黒変した袴が心配だが病気らしくはないので無視した。
画像ではわかりにくいが下の2本は灰色に変質している。先端に行くにつれて正常(元が悪かったので先端まで枯れた)だったようだ。これは肥料の濃度障害の特徴。
おそらく4.5号のプラ鉢でしばらく植えていたとき苗の大きさの割に肥料を置きすぎてしまい過剰になっていたのだろう。苗が適度の大きさであれば肥料をすって順調に育ったと思うが、育つ以上に肥料があると根を傷めてしまう。
この株は、根を綺麗にして新しい土で植え替えた。
それと芽かき。花芽分化していても、2芽芽を付けると花にならないかもしれない。花が咲いても良い花にはならない。
かぐかかがないかは株全体を見て判断する。
これは3芽付いていた。
2芽とって1芽にしたが、バックを外したから1芽にした。何を優先しているかは今年花を見たいところだ。そのまま置けば株は大きくなるだろうが、まず花は咲かない。1芽外して2芽にすると花の確立はこの株で五分五分だろう。1芽にすれば、バックの方は要らない。
(続く)
Posted by woods at 2020年06月30日(火) 19時16分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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