2022年09月15日(木)
葉水 [最近の蘭舎(旧)]
今日も前日の天気予報が外れた。
明日は晴れの予報だったので中3日だが潅水しようと思っていた。
2日間晴れて置き肥したグリーンキングがカピカピだったので葉水だけでもと表土が占める程度に水をかけた。今日晴れると思わなかったので、早起きして中2日だがやっておけばと残念だった。出かける時間になりゆっくり潅水できなかった。
画像は第二蘭舎に1年おいていた株。この一年置き肥をしていない。夏場の液肥と葉面散布はしている。
大きくなりすぎて仕方が無い株なので肥料を控えた。それでも葉の黄化がほとんど見られない。
黄化の原因はいくつかあって肥料欠もその一つだ。大きい株の方は新芽が2つ出て花芽も付いている。それなのにバックまで緑だ。
上の画像の小さい鉢の方。
植え替えしてみた。
古葉は先が痛んでいるが、全体的な黄化は見られない。葉の先端が傷むのは伸びた根が鉢内で行き先を失った時や、葉に残った薬液が先端で濃くなった時の薬害などで起こっていると考えられる。
4.5号鉢に大株になっている。株の大きさが同じであれば小さな鉢は大きな鉢と比べて肥料的には不足しているはずだ。
根はかなり繁茂していて傷んでいるところはない。
ここに1年置き肥しなくても葉が黄色くならなかった要因があると思う。
それは蘭菌を始めとして根圏微生物の働きだ。
安定した根圏微生物相があって蘭菌と調和してバランスが取れていれば、あえて肥料をやらなくても蘭は育つのだ。
画像は寒蘭の根の表面(根被)。根の中腹部をアップで撮影。根被の先端は生きた組織であるがこのあたりは死滅した組織。構造的には細胞内に内容物は無くスポンジ状の組織だけが残ったものだ。潅水すると水は浸透するが貯水性は無い。
画像は根を輪切りにしたもので、1/4位の部分。右端の黒っぽい部分が根被。そのほかの部分は皮層。根被に近い部分に蘭菌がいる(細胞内に黄色い粒があるのが蘭菌のペロトン)。根の中心の方には蘭菌は存在できず細胞内にはデンプン粒が蓄えられている。
自分が思うに根被は蘭菌が管理する牧場か畑である。蘭菌は蘭からもらったデンプンと牧場や畑で育てた小動物や微生物を餌に肥え太っている。ただ蘭が栄養不足となった時は蘭菌は蘭の餌になってしまうのだが。
Posted by woods at 2022年09月15日(木) 08時42分
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