2021年05月05日(水)
今時分の寒蘭の根
今日は4.5号のプラ鉢では窮屈になったこの株を5号鉢に植え替えた。
前回の植え替えから24ヶ月経っている。
根の状態はすこぶる良い。
自分はこの状態は蘭菌の活動が十二分だった結果だと思っている。
何かの原因で蘭菌の勢力が弱まっていればこうはならない。
この苗は平成25年に瓶苗を譲ってもらった物。
小さかった苗も随分大きくなった。
不思議なのだが
瓶苗は瓶から出すまでは無菌でもちろん蘭菌も付いていない。また瓶から出しても人力で蘭菌を接種することも無い。それなのに蘭菌が良く定着している。自分の環境では蘭菌の胞子はそこら中飛び回っていると思うが、芽に見えないことなのでいつどんな経緯で蘭菌が付着したのかと思ってしまう。
新芽も構えている。
バルブの状態から今年開花すると思われる。
先日蘭の根に空いている穴について質問があった。自分は蘭菌が関係していると考えているがこの説に確信はない。蘭菌以外にも根被に穴を空ける微生物は幾つかあると思う。大きな物ではセンチュウが穴を空けていたのを観察したことがある。
根の発生の初期は根被は生きた組織で、光合成の結果得られた糖分を分泌する組織になっている。それは植物がここに根圏微生物を呼び寄せるためだ。寒蘭の場合蘭菌は古い根の内部に定着しているが新芽の根が新しく下りてくると、古い根の蘭菌は一度外部に出てから新しい根へと伝染する(バルブを通して伝播しない)。
新しい根では蘭菌は根被の表でコロニーを作り繁茂していくが、次第に根被から皮層へと侵入していく。この課程で根被に穴があくと考えている(初期は小さな穴だが根の肥大とともに穴が大きくなり目に付く)。この穴が一直線に並ぶのは蘭菌が生長している根の先端部分に移動しているからだと考えられる。少数の蘭菌が付着して繁茂しながらコロニーを作り穴を空ける。一部が先端に前進しコロニーを作り穴を空ける。タイムラグがあるで一定の間隔で空いていくのでは無いかと・・・・
心配になったので、比較的新しい根を2本剪除して検鏡することにした。
Posted by woods at 2021年05月05日(水) 12時24分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 0 )
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