2024年01月06日(土)
遮光計画 [最近の蘭舎]
この通り出来るかどうか解らないですが今年の遮光計画です。今日は曇りで寒かったので第三蘭舎での作業はしなかったです。
現在、第一蘭舎は屋根材のポリカ波板の下に25−30%遮光のクールホワイトを1枚張っている。この後どうしようかを考えてみた。
屋根材のポリカ波板は新品の時は光透過率約90%を張っていた。完全木造の第一蘭舎ではその下に小屋組の材木が採光をじゃましている。それが3割ほどあり陰にしている。それを計算すると、新築時には蘭に届く光は太陽光の60%位だったと思う。10年経った今、ポリカは古びてうす汚れてしまい3〜4割は透過率が悪くなっている。今では蘭には、いいとこ40〜50%太陽光線が届いたら良い方だ。
画像は平成4年12月〜平成5年11までの作業記録
そんな今の第一蘭舎での遮光なので、遮光の仕方も独自のものとなる。
3月の中頃には、遮光率75%の遮熱ネットへ変更することを目処に、照度を測りながら、60%遮光白ネット、70%遮光白ネットへ張り替えていくつもりだ。25−30%遮光のクールホワイトから60%遮光ネットへ張り替える前には、一部を45-50%遮光のクールホワイトへ交換して微調整しようと思う。どう言うタイミングで張り替えるかだが、太陽高度が低い真冬のこの時期は、明るいところで太陽に向けて直接計って最大のところで2万ルックス、明るいところでも数値はいくらか違うので数ヶ所計って平均が1万5千を超えてくるころだ。この時期は気温が低いので少々明るすぎても蘭にダメージはない。
2月の下旬くらいになって来ると太陽高度も上がり光が強くなってくるので交換のタイミングはこれから2〜3千ルックス少なくする。平均的なところで1万2、3千ルックスがいい。
画像は30年前に第一蘭舎の初代蘭舎で記録した温度や作業記録。汚い字と古びて見にくいがこんな年だった。参考までに。
画像は上の作業記録の7月〜9月の温度抜粋
3月下旬から9月は張り替えでなく重ね張りだが、
3月下旬から4月になるとすでに夏並み太陽高度と強光線になっているので
、明るいところで1万5千、平均で1万強くらいになると75%遮熱ネットの下に遮光資材を追加していく。梅雨明けから9月は遮熱を優先して1万、平均で7〜8千くらいの遮光をしていくつもりだ。10月以降は暑さを見ながら出来るだけ明るく管理していきたい。本来なら8月下旬から採光主体(1万5千確保)で管理したいが、これだけ夏が暑いと1,2ヶ月先延ばしになってしまう。私が本格的に蘭を栽培しはじめた30年前はこんな暑さは無かったので花優先の理想的な管理が出来た。最近良い花が簡単には咲かなくなったのは夏の暑さだと思う。30年前と今とでは夏場の暑さが違いすぎる。
そんな中でも出来るだけ良い花を咲かしたい。そう思い今年はこう言う方針で遮光していこうと思っている。
平成5年の7月の30℃越は8日間、しかも31℃が一番暑い。8月は30℃越えが15日、最高で34℃、月の半分は20℃台だ。9月の30℃越はたった3日間。今と比べると随分と涼しい夏だった。
Posted by woods at 2024年01月06日(土) 20時20分 トラックバック ( 0 ) コメント ( 2 )
コメント
あらためて見返すと全然気候が違いますね!
当時は病気も少なくて主体は花芽の害虫からの防除でした。
その後、フザリウム菌による腐敗病や形質変化した炭そ病などやっかいな病気が出てきました。
この数年後に強毒化した炭そ病によってイチゴ農家が何軒も廃業しています。炭そ病菌には幾つか系統がありますがイチゴの炭そ病が寒蘭に移っています。
こんにちは。
凄いデータ管理ですね。でもこのようなエビデンスデータがあるから新しい予定やアイデアが出てくるのですね。
温度もいまよりも4~5度は気温が低い感じがします。
また消毒の回数や薬剤の種類が今よりも少ない気がしますが。。
ただ花芽が上がってきてる9,10月は逆に多いかなと思いました。
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